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利用者から集めた生の声「ロボット掃除機って本当に便利なの?」

(2018.1.10)

米アイロボット社が販売しているロボット掃除機「ルンバ」の国内累計販売台数が、昨年末に200万台を突破したと発表されました。同社からは雑巾がけにも対応する床拭きロボット「ブラーバ」、また、ダイソンやシャープ、パナソニックからもロボット掃除機が発売されるなど、市場の活性化とともにロボット掃除機の認知も広く浸透してきました。

しかし、世帯数に占める累計販売台数で見ると、その割合は約4%(※アイロボット社が2017年4月に発表した数値)にとどまります。そこで、購入に踏み切れない方のため、実際にロボット掃除機を使用しているユーザーの声とともに、日進月歩で進化するロボット掃除機のオススメ機種を紹介します。


実際の利用者に聞いた!ロボット掃除機ってどうですか?

話を聞いたのは、実際にロボット掃除機を使用している主婦の方や1人暮らしの男性の方。不満に感じている点も含め、リアルな感想を聞きました。そして、話に出てきた疑問や使い方について、家電コーディネーターとして活躍する戸井田園子氏にアドバイスをいただきました。


1人目:30代主婦
住居:港区マンション
家族構成:夫婦、息子2人の4人家族、室内で犬を飼っている
使用機種:アイロボット社の「ルンバ」
ルンバを購入したきっかけは、家電量販店で店員さんに勧められたから。室内犬を飼っているので、朝と夜は必ず使います。ロボット掃除機は厚みがあるので、テレビ台を少し高くして、テレビ台の下も入れるようにしましたが、ソファーの下にまで入れないのが残念です。

また、こまめにブラシをお手入れする必要があるらしいのですが、正直、あまりやっていません。きれい好きな友人は、ルンバだけではしっかり掃除できないと話していましたが、私はペットの毛が気になることもあり、いつでもすぐに動かせるルンバが手放せません。ダイソンのロボット掃除機が出たので試してみたいですが、音の大きさが気になっています。

■本体の厚さや、夜や早朝、家人が寝ている時の使用音について
「ロボット掃除機の大半が厚さ90mm前後(シャープ90mm・東芝87mm・日立92mm・パナソニック92mm)です。これより薄いモデルは、数がとても少なくなります。また、ロボット掃除機は、ファンで埃を吸引しながらモーターで駆動しているので、どの機種でもそれなりに音がします。基本的に人の代わりに掃除をしてくれるものなので、くつろいでいたり、寝ていたりする時に使うより、不在の際に掃除を済ませてもらうという使い方がオススメです」(戸井田氏)

2人目:30代主婦
住居:目黒区戸建て
家族構成:夫婦、息子1人の3人家族
使用機種:シャープ社の「ココロボ」
留守中に部屋がきれいになったら良いかと思い、ふるさと納税で入手しました。廊下とリビングなら掃除機でも15分で終わりますが、ロボット掃除機は勝手にやってくれるので楽です。

ただ、留守中に使おうとしても、部屋に物が多いせいかロボット掃除機が段差で止まってしまうんです。あらかじめ部屋を片付けておくより、動けなくなった時に助ける方が早いので、結局は朝晩、人がいる時に使っています。

本体はソファーの下も掃除をしてくれますが、子どもが落としてしまった折り紙などを巻き込んでしまうので、起動する前には落とし物がないか確認します。以前、iPhoneの充電コードを絡ませ、充電器が使えなくなったトラブルもありました。また、使い始めの頃は、掃除が終わるたびにゴミを捨てていました。最近はそのままなので、気づくとゴミでパンパンになり「苦しいよ…」とロボット掃除機が言うので慌ててゴミを捨てます(笑)。(※音声コミュニケーション機 能搭載)

■ゴミ捨てのタイミングついて
「ゴミ捨て時期を知らせる『お知らせランプ』が搭載されているので、ランプ点灯時、音声ガイドによる案内があった際に内部のゴミを捨てるようにしましょう。そのまま使用していると、フィルターが目詰まりを起こして吸引力が弱くなります。衛生面という観点から見れば、毎週ゴミを捨てることをオススメします」(戸井田氏)

3人目:30代男性
住居:新宿区アパート
家族構成:独身の1人暮らし
使用機種:アイロボット社の「ルンバ」
引っ越しをきっかけに、3年ほど前に購入しました。新しい家は1人暮らしにも関わらず2部屋もあり、仕事も忙しいため、できる限り楽をしたいと考えたためです。引っ越し当初は、出勤前に起動させていました。予想よりも部屋がきれいになり、買ってよかったと考えていましたが、次第に部屋が散らかってくると、ルンバの動き回るスペースがなくなるという事態に…。元々、あまり掃除はしないタイプだったので、購入して半年後くらいで全く使わなくなってしまいました。

元々、広いスペースを持て余していたので、1年ほど前にワンルームに引っ越しました。そこから再度、ルンバを使うようになりました。ただ、現在の家も次第に散らかってきています。掃除が苦手な分、以前の部屋と同じ状況にならないようにロボット掃除機を有効活用していきたいです。

■片付けができず、ロボット掃除機が活用できないと思っている方へ
「ロボット掃除機を導入して片付けるようになったという事例もありますので、使い手の性格によるものだといつもお伝えしています。家電を買う時は己を知ることも大事だということです(笑)」(戸井田氏)

それぞれロボット掃除機ならではの問題が発生する一方で、「それでもロボット掃除機が手放せない」と便利さも話していました。ロボット掃除機の購入を迷っている方は「自分の『好き・嫌い』や『得意・不得意』、イライラポイントをしっかり把握すれば、ベストマッチの製品が選べると思います」という戸井田氏のアドバイスが参考になりそうです。

ロボット掃除機の最新事情

そこで気になるのは、今買うならどんな機種が良いのかということ。現状、売れ筋で見れば先行するアイロボット社の「ルンバ」や、床拭きロボットの「ブラーバ」がロボット掃除機シェアの大半を占めています。他方、パナソニック、日立、東芝など国内家電メーカーに加え、人気掃除機メーカーのダイソンも参入して選択肢が広がっています。引き続き、戸井田氏に現在のオススメ機種について聞いてみました。

<オススメ機種>
・ルンバ890
└ メーカー:iRobot(アイロボット)
└ 価格:6万円台~(2018年1月時点)
└ 特徴:2017年発売のルンバの上位モデル。ゴミ除去性能が高いほか、Wi-Fiを搭載していてアプリからの遠隔操作が可能。Googleが発売したスマートスピーカー Google Home にも対応しており、音声での操作も可能です。
└ 製品ページ:https://store.irobot-jp.com/item/890.html

・ブラーバジェット240
└ メーカー:iRobot(アイロボット)
└ 価格:2万円~3万円台(2018年1月時点)
└ 特徴:ルンバと同じアイロボット社が2014年に発売した床拭きロボット。装着するパッドにより、水拭き2モード・乾拭き1モードがあり、ホコリだけでなく、皮脂汚れなども拭き取ることができます。
└ 製品ページ:https://store.irobot-jp.com/item/240.html

・RULO MC-RS300
└ メーカー:パナソニック
└ 価格:6万円~7万円台(2018年1月時点)
└ 特徴:日本メーカー製ロボット掃除機の代表格。自動でお部屋を掃除してくれるのはルンバと同じですが、何と言っても特徴はその形。丸いロボット掃除機が苦手な部屋の隅まできれいに掃除できるよう、三角形の形状をしています。
└ 製品ページ:http://panasonic.jp/soji/rulo/mc_rs300.html


発売当初は、高額でバッテリー寿命が短いなどの課題もありました。現在は、ごみ除去量や稼働時間が増えた10万円超えの高性能モデルから、手を伸ばしやすい3万円程度の製品まであり、選択肢も増えました。バッテリー寿命も3年以上に伸びています。家電量販店でデモ機を使うこともできるので、自分のスタイルに合うロボット掃除機を選びたいですね。

参考
http://kakaku.com/kaden/robot-cleaner/ranking_V045/

<監修>
インテリア&家電コーディネーター 戸井田園子

photo: Getty Images

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