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加湿は秋から!先手必勝のうるおい対策

(2019.10.24)

空気が澄んで気持ちが良い季節になってきました。まだ乾燥対策は先の話と思っている人が多いと思いますが、気温が下がり部屋で暖房を使用するようになると部屋の空気は一気に乾燥します。お肌のケアや風邪対策のためにも、お部屋に適度な湿度を保つことは必要です。適度に加湿ができる秋のうるおい対策をご紹介します。

室内外の温度差で乾燥がはじまる
乾燥は冬のイメージがあるため、秋は湿度を気にしない人が多いかもしれません。確かに冬ほど空気は乾燥していませんが、部屋を温めるようになり室内外の温度差が生じると注意が必要です。

気温が下がると、空気中に含むことができる水蒸気量は少なくなります。水蒸気量が少ない空気が家の中で温められると、水分量が一定のまま気温が上昇するので湿度が一気に下がり乾燥を感じるようになります。

例えば室温10℃で湿度50%の空気は、室温20℃まで温められると、湿度が27%に下がります。

マンションのような高気密高断熱住宅では、24時間換気システムが義務付けられるようになり、常に外気が入る仕組みになっています。木材を使用している家は、木材が家の中の水蒸気を吸収し乾燥すれば放湿してくれますが、マンションは鉄筋コンクリートや新建材が使われるので調湿が難しく、乾燥しやすい環境にあります。そこで外と家の中の温度差を感じるようになったら、早めの乾燥対策を始めるのがポイントです。


お肌や体調管理に望ましい湿度は?
理想的な湿度は40〜60%で、美肌やドライアイ対策にはやや高めの60〜65%が良いとされています。

湿度が40%を下回るとウイルスも乾燥するので床や地面に落ちず、長時間空気中を漂い人間の体内に入りやすくなります。さらに乾燥によりのどの粘膜が乾きウイルスの防御機能が低下し、風邪やインフルエンザにかかりやすくなると言われています。
一方、湿度が70%以上になるとカビが生えやすくなるので、湿度計を置き適切な湿度管理を心がけましょう。

秋におすすめの加湿方法
ちょっと乾燥してきた、のどが痛いと感じた時に、手軽に加湿できる方法をご紹介します。その日の湿度や状況によりお好みの方法を見つけてください。

<室内に観葉植物を置く>
植物は植物内の水分を空気中に蒸散しています。加湿効果を期待できる観葉植物として、サンセベリア、アジアンタムなどがあります。サンセベリアは室温が15度を下回ると水やりを控えますが、アジアンタムは霧吹きで水を吹き付けるなどこまめな水やりが欠かせません。気温が低くなると蒸散量が減りますが、水やりによる加湿効果や部屋にグリーンがあることによる癒し効果が期待できます。


<定期的に霧吹きする>
乾燥を感じたら、観葉植物にスプレーするように、部屋全体にも霧吹きなどで水をまきます。ラベンダーやミントなどお気に入りの精油を混ぜれば、お部屋にアロマの香りが広がります。パソコンやAV機器、書籍など水を嫌うものは避け、空間の上からスプレーするようにしましょう。

<器に水を入れておく>
コップやボウルなどの器に水を入れると、時間とともにゆっくり気化して適度に加湿してくれます。水を入れっぱなしにしないよう清潔に保ちます。

<床を水拭きする>
水拭きすると加湿と掃除が同時にできるので一石二鳥です。水拭きは雑巾を固く絞り、濡らしすぎないように注意します。

<寝室に濡れタオルをかける>
のどの痛みを感じたら、夜寝る時に寝室に濡れたタオルを1枚かけます。タオルから適度に水分が蒸発し夜間の加湿をしてくれます。使ったタオルは都度洗い清潔に保ちます。

<お湯を沸かす>
コーヒーやお茶を飲むためにお湯を沸かすと、蒸気で部屋全体がうるおいます。朝飲む白湯は体を整えるとも言われています。空焚きや、やけどに注意しましょう。


環境カウンセラーの林真実さんによると、加湿は美容や風邪予防だけでなく暖房の省エネにもつながるのだとか。
「同じ室温でも湿度が高い方が温かく感じるため、加湿をすればより低い温度設定で済み、暖房のエネルギーを少なく抑えられるからです。暖房時の乾燥対策としてお肌やのどを潤す加湿は、地球温暖化対策にもなります」

季節の変わり目は体調を崩しやすいので、予防のためにも早めの乾燥対策が大切。省エネにもつながる秋からの加湿を心がけたいですね。


<監修>

環境カウンセラー 林 真実(はやし まみ)
熊本生まれ、お茶の水女子大卒。気軽にできてちょっとお洒落な省エネエコを、講演やトークショーを通じて、これまで1万5千人以上に直接伝授。企業や行政の人材育成研修、コラム執筆、メディア出演など。趣味は声楽。福岡在住。

photo: Getty Images


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