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大掃除できれいにならなかった場所はハウスクリーニングで!〜会社の選び方&料金相場をチェック〜

(2021.1.15)

コロナ禍で家にいることが多く、普段は気づかない家の汚れが気になっている方も多いのではないでしょうか。大掃除で頑張って掃除してもきれいにしきれない場所もありますよね。そんな時はプロに依頼してみませんか。ハウスクリーニングなら、掃除のプロが家に来て徹底的に掃除をしてくれます。

今回は、どんな場所を掃除してくれるの? お値段は? 花粉症にも効果的というのは本当? など、ハウスクリーニングについて、住生活ジャーナリスト、ライターの藤原千秋さんのアドバイスとともに紹介します。


ハウスクリーニングとは?
ハウスクリーニングは、生活空間の除菌清掃業務を専門に行う事業者などが、住まいに来て掃除をしてくれるサービスです。家事時間短縮や効率化のニーズが高まりの他、住宅設備機器の高額化や複雑化、また「自分で掃除して失敗したくない」という考え方もハウスクリーニングを依頼する動機になっています。

ハウスクリーニングには、水まわりを含む部屋など全ての掃除がパックになったものから、浴室やトイレ、洗面台、エアコン、床といった部分から、自力で掃除する方法がわからない箇所、掃除に危険を感じる箇所だけを重点的に依頼するものまで、さまざまなメニューがあります。専用器材やクリーナーを使って掃除のプロが仕上げるので、設備のメンテナンス効果もありそう。値段は会社によって異なりますが、主なサービスとおおよその価格、所要時間をまとめました。


●丸ごとクリーニング
価格:60,000〜100,000円(3LDKの場合)
時間:約4時間〜1日
水まわりやキッチン、レンジフード、浴室、トイレ、ガラスなどを、お得な価格設定でまとめて掃除してくれます。大掃除のように一気に家を掃除したい時に便利です。「年末の大掃除パック」「おうち丸ごと」など会社によってサービス内容や価格が異なります。

●浴室クリーニング
価格:15,000〜20,000円
時間:約1.5〜3時間
浴槽や天井、壁面、床、照明、鏡、蛇口、換気扇フィルターをクリーニングしてくれます。汚れごとに専用洗剤で落とすのでピカピカに。浴槽エプロン(浴槽側面のカバー)内部はカビが生えやすい場所なので、オプションとしてお願いするのもおすすめです。

●トイレクリーニング
価格:10,000〜15,000円
時間:約1〜1.5時間
トイレの嫌な臭いや、手が届きにくく見過ごしていた場所の黒ズミや黄ばみもしっかり落としてくれます。普段は掃除をしないロータンク内のクリーニングサービスもあります。

●洗面台クリーニング
価格:10,000円前後
時間:約1時間
洗面ボウルについた化粧品や整髪料のがんこな汚れや、カビ、水アカを落とし、鏡、蛇口、収納スペースを丁寧に磨き上げます。オプションでフッ素シリコンをコーティングするサービスを利用すると、汚れがつきにくくなり日々の掃除が簡単になります。

●レンジフードクリーニング
価格:15,000〜20,000円
時間:約1.5〜2時間
キッチンで汚れがたまりやすく掃除が大変なレンジフード。油でベトベトになったファンやフードの内側を取り外すのも大変です。プロにお任せすれば、パーツを全て取り外し専用洗剤できれいにすることで換気効率がアップします。

●キッチンクリーニング
価格:15,000〜20,000円
時間:約1.5〜2時間
日々の掃除で落としきれていない油汚れや、コンロや魚焼きグリルの焦げ付き、シンクや蛇口の水アカをきれいにしてもらえます。スイッチプレートなど見落としがちな細かい部分まで掃除してもらえるので衛生的!

●エアコンクリーニング
天井埋め込みタイプ / 壁掛けタイプ
価格:25,000〜40,000円 / 10,000〜15,000円(それぞれ1台)
時間:約2〜3時間 / 約1〜2時間
エアコンから出る嫌な臭いはホコリや繁殖したカビが原因。エアコンに精通したプロが内部を分解し徹底的に高圧洗浄してくれます。クリーニング後は運転効率がアップ。お掃除機能付きのエアコンは、構造が複雑なため時間がかかり料金が高くなる場合があります。

上記以外にも、洗濯機、網戸、照明器具のクリーニングやベランダの高圧洗浄など、普段の掃除では手が回らないけど気になる箇所を掃除してもらえるメニューがいろいろあります。床掃除の後のワックスがけや除菌、防カビ対策をすることで掃除プラスαの効果があり、快適で清潔な環境を継続させることができます。


プロに掃除を依頼するメリット・デメリット

年末に家族全員で大掃除をするというご家庭は多いと思いますが、自力では手の届かない部分もありますよね。ハウスクリーニングが注目されている理由として次のようなメリットがあげられます。

<メリット>
・自力で行うのは難しい箇所(高所や分解などが必要な箇所)の掃除をしてもらえる
・自分で使用するのは危険な洗剤(強アルカリや強酸)などを使って掃除をしてもらえるので、取れにくい汚れもきれいになる
・掃除にかかる時間(数時間から数10時間)の節約になる

ハウスクリーニングをお願いするメリットとして、掃除をする時間がいらなくなることがあります。子育て中や家にいてもリモートワークなどで忙しい時に、じっくり掃除をするのは精神的にも大変。半日〜1日ハウスクリーニングにお願いすれば、他の仕事をしながら部屋もきれいになります。

藤原さんは「強力なカビ取り剤など毒性の強い洗剤を使用しなければいけない浴室清掃などは、特に妊娠中など自力でできないので外注するほうが安全だと思います。あと、お子さんが在宅している状態で目を離すことのできない時期に、根を詰めた掃除も自力では難しいもの。外注して別の部屋で過ごすのが安心です。私自身も末子が保育園に入る前にはそうしていました」

特にレンジフードやエアコンなどの部品を外して掃除をする必要がある設備を、素人が分解洗浄するのは難しいし不安です。専門知識を持ち、取り扱いに慣れたプロにお任せするのが安心でスムーズ。この他トイレ便器の縁や裏側など、普段の掃除では行き届かない部分も、プロの技術で掃除してもらえるとスッキリします。

プロが使用する掃除グッズも侮れません。汚れの原因は油脂やカビや水アカなどさまざまなので、汚れ成分に応じた洗剤が必要です。プロが使用する掃除ブラシやちょっとしたアイテムは、落ちにくい汚れを落とすための専用の道具。これらを上手に使うことで家庭の掃除とはレベルが違う仕上がりに。メンテナンスにもなりそうです。

また、窓やベランダ、高所のホコリやエアコン内部などの掃除は花粉(アレルゲン)除去にもなり得るので、花粉症対策としても効果が期待できそうです。春に向かって花粉症に悩む方は試してみるのも良いのではないでしょうか。

藤原さんによれば、コロナやインフルエンザなどのウイルス対策については、ハウスクリーニングではそれほど期待できないかも、とのことですが、除菌(細菌やカビを減らす)という点では、排水口、配水管清掃全般、浴室清掃、浴室エプロン内清掃、トイレ清掃、キッチンシンクや排水口などの清掃は効果が期待できそうです。

いいことづくめのハウスクリーニングですが、デメリットはあるのでしょうか。

<デメリット>
・費用がかかる
・他人が家に入る(抵抗がある人も多い)
・失敗されるリスクがある(汚れと一緒に塗装がはがれるなど)

ハウスクリーニングを依頼するかどうかの判断について、藤原さんは「自力で掃除した結果とプロに頼んだ結果との差分とコストを、天秤にかけて判断するということかと思います」とのこと。専門業者にお任せすることできれいになり手間が省けます。しかし、依頼する場所が多くなるとかなりの出費になってしまうことも意識しておきたいところです。

また、あまり人に見せたくない場所を掃除してもらうことに抵抗を感じる方もいると思います。特に汚れがひどい場所を、プロとは言え他人に見せることに躊躇してしまうこともあるのではないでしょうか。その他、新型コロナウイルス感染症対策や防犯面からも、他人を家に入れることには注意が必要です。他人が家に入ることに強いこだわりがある人にはあまり向かないかもしれませんが、会社を選ぶ際に信用できるところに依頼するというのは一つの手です。さらに、失敗されるリスクもあることは頭に入れておくべきです。そのためにも、マンションであれば、そのマンションが提携している会社などに依頼するのが安心です。


いろいろあるけどどこに頼めばよい? 依頼時のポイント

ハウスクリーニングを依頼する会社は、どのように探せば良いのでしょうか。

・実際にハウスクリーニングをやったことがある知人がいたら、その人に感想を聞いてみる
・知人から紹介してもらう
・ホームページで探す

会社を選ぶポイントの一つは、メニューに含まれているサービスやそれぞれの料金のわかりやすさ。低価格で表示されていても実は最低限の内容しか含まれず、オプションを付けると高額な値段になってしまうこともあります。また汚れが予想以上にひどく落ちにくいことで、追加料金を請求される場合もあります。料金の他、信頼や実績などから慎重に選ぶのが良さそうです。ホームページでは見積もりも可能。できれば複数社に見積もりを取り選ぶのがおすすめ。不明点は事前に質問しておきましょう。

また、ハウスクリーニング事業者は道具を持ってくる必要があるので車で来ます。駐車場は依頼者側が手配することが多いので、マンションの駐車場か近くの駐車場を確保しておく必要がある場合も。その場合の駐車料金は依頼者負担となることが多いです。

藤原さんにハウスクリーニングを依頼する際のアドバイスをお聞きすると…
「ハウスクリーニングは、依頼した会社が大手などの場合でも、実際に派遣されてくるのは個人事業主であることが多いです。そのため、正直当たり外れが否めません。私がハウスクリーニングを頼む際は、基本的に住まいのあるマンション管理組合の斡旋する会社に頼みます。理由は、同じマンション、つまり同じ規格の住まいを多数手がけているので経験値も高く、事故や失敗も起こりにくいためです」

掃除してもらったことで、「エアコンクリーニングを頼んだら煤煙やカビなどの真っ黒な液体が多量に出てきた」「換気扇清掃を頼んだら換気効率がアップして家の中にこもる臭いが劇的に減った」「浴室エプロン高圧洗浄をかけたらカビ発生が格段に減った」など、やって良かったという意見は枚挙にいとまがありません。これは、藤原さん自身も実感した感想だそう。「金額面ではあまり会社間で差はありません。選ぶ際は、高すぎず安すぎない、あまり自宅から遠すぎない、口コミがあれば評価が良い会社を選べれば良いのでは」と藤原さん。

この他、ハウスクリーニング中は、依頼者は在宅していた方が良いそうです。藤原さんによれば「ハウスクリーニング中に悪意なく設備を壊される可能性があります。また事業者の方が荷物を取りに車に戻った際など、オートロックの住まいでは解錠できなくなる可能性もあります」。また、依頼日に都合が悪くなった時にキャンセル可能か、キャンセル料金はいつから発生するかも、事前に確認しておくと安心です。

気になった時こそ掃除のしどき。でも忙しい…そんな場合は無理せずプロに頼るのも上手な家事のやり方です。プロの技術で、カビやホコリのない清潔な住環境にすることは健康にもつながりますし、目に見える場所がきれいに整っていることは気持ちが良いです。便利なサービスは活用したいですね!


<監修>

藤原千秋
住宅・家事まわりを専門とする住生活ジャーナリスト、ライター
大手住宅メーカー営業職を経て主に住まい、暮らしまわりの記事を専門に執筆し20年目。現在はライティングの傍ら監修、企画、広告、アドバイザリー等の業務に携わる。プライベートでは三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など著監修書、マスコミ出演多数。
https://twitter.com/funiwarachiaki


photo: Getty Images

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