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家事がはかどる!在宅ワーク中の家事の悩みを知的家事プロデューサーが解決

(2021.3.30)

コロナ禍の影響で、在宅時間が増えたご家庭は多いと思います。それにより、これまでとは違う家事の悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。例えば、「家族がいるから掃除のチャンスが減った」「部屋が散らかりやすくなった」など。そんなときは、一体どうすればいいのでしょう? 今回は、在宅ワーク時の家事のお悩み解決法について、知的家事プロデューサーの本間朝子さんに教えていただきました。

(※この取材はオンライン会議ツールを使用し、リモートでインタビューしたものです)

コロナ禍の家事の悩みと上手に解決する方法
コロナ禍で増えた家事の悩みには、具体的にどんなものがあるでしょうか。掃除や洗濯、料理など家事別に本間さんが周囲から聞いた問題やご自身が体験した悩みなどをお聞きし、その解決法や対策を教えていただきました。

【掃除の悩み】

・家族が家にいる時間が長く、掃除するタイミングが難しい
「日々の生活の中でちょこちょこ掃除ができるよう、生活動線に掃除を組み込んでみましょう。例えば、朝起きたらフロアワイパーを持って廊下や洗面所を掃除しながらリビングへ向かいます。家族で外出する際はハンディモップで家具のほこりを床に落としながら玄関に向かい、不在の間にロボット掃除機が綺麗にくれるようにタイマーをセットしておきましょう。お風呂や洗面台も、入浴や手洗いのついでにサッと洗ってしまうとラクです」。

・買い物回数を減らすためにストックを増やしがちで、物が増えて片付かない
「コロナ禍で買い物の回数を減らすため、食品や日用品のストックを増やした人も多いはず。でも、物が多すぎて片付かないなら、本当に必要な分量かどうか判断し、管理する必要があります。『調味料のストックは使用中の物+1にとどめる』『ティッシュペーパーは残り2個になったら追加』などルールを決めましょう。また、我が家ではストックがなくなりそうなことに気づいた人が、スマートスピーカーに『マヨネーズを買い物リストに追加』などと言うことで、スマートフォンに入力され、ストック管理が手軽にできています」。

・家族それぞれが物を出しっぱなしにするので散らかってしまう
「散らかりが特に気になりやすいのは、リビングなどの共有スペース。在宅ワークをリビングで実施している人も多いと思いますが、使った物は元の位置に戻す、ということが鉄則です。共有スペースに持ち込んだ仕事道具や私物は、仕事の後や寝る前には自室に戻しましょう。ファイルボックスやキャスター付きのワゴンにまとめておくと移動も簡単です。『仕事道具を毎日持ち込むから、自室に戻すのが面倒』という場合は、共有スペースの一角にマイスペースを作って、そこからはみ出さないように心がけるといいですね。そもそも共有スペースの収納が少なくて困っているなら、使う時だけ広げられる折りたたみの家具を買ったり、在宅ワークの期間だけ家具レンタルを利用したりするのもひとつの方法です」。

・デリバリーなどでステイホーム期間はゴミの量が増えてしまう
「我が家でも、テイクアウトやデリバリー、通販の増加に伴って、カトラリーや容器、緩衝材や段ボール箱のゴミが増えた時期がありました。それらを減らすため、今は注文時に簡易包装を希望したり、カトラリーを断ったりしています。シャンプーや洗剤なども、大容量の詰め替えパックを買えば、ボトルのゴミは減らせるはず。また、かさばるピザの箱を濡らして圧縮したり、深さのある容器は切れ目を入れて畳んだり、卵パックを熱湯で小さくしたりするなど、ゴミをコンパクトにするテクニックもあります」。

・増えたゴミの仕分けが大変過ぎる
「ゴミが増えたせいで、仕分けやゴミ出しが大変になったという話もよく聞きました。分別の種類やゴミ出しの曜日を、ゴミ箱にラベリングしておくと、家族みんながゴミ出しのことがわかりやすくなりますよ。分類がわからない時は自治体によっては、ゴミ分別アプリを配信しているところもあり、パッと検索できて便利です。また、『在宅ワークでPCを買い替えたけれど、どうやって捨てたらいいですか?』と聞かれることも増えました。その場合は、PCリサイクルマークがついていれば、メーカーが無料で回収してくれますし、ついていなければ、環境省認定のPC無料回収サービス『リネットジャパン』などにお願いするのがいいかもしれません」。

・感染症対策をしたいけれど、手軽にできる拭き掃除の仕方が分からない
「オススメしたいのは、一日1枚の除菌シートを使って、スイッチプレートやドアノブなど毎日どこかの拭き掃除をすること。シートを手に取ると、どこかを掃除しよう!と自然に体が動きますし、裏表を使えばいろいろなところが拭けます」。

【料理の悩み】

・料理の回数が増えたけれど、調理や片付けに時間をかけられない
「料理は、時間があるときに作り置きをするのが効率的ですが、時間がなかったり、面倒でなかなか行動に移せない……という人の気持ちもよくわかります。私は自身が運営しているオンラインコミュニティのメンバーと一緒に、日時を決めて、リモートで一緒に作り置きをしたところ、はかどるようになりました! 一人ではなかなか実践できないことでも、このように家族や友達と約束したり、リモートで話しながらすることで、取り組みやすくなると思います。このほか、多めに作って数日に分けて食べたり、ポトフ→カレー→ドリアのように1品をリメイクする、ホットプレートを使って家族全員で調理に取り組む、ホイル焼きなどで洗い物を減らすというのも時短のコツですね」。

・在宅ワークや子どもの休校が増え、毎日の献立を考えるのが大変
「献立に悩む方は多いですよね。そんなときは、○曜日は家族が大好きなレシピの日、○曜日はデリバリーの日、○曜日は自分以外の家族が料理を作る日……など、献立を考えなくていい日を定期的に作っておくとラクになるでしょう。また、メニューが決まっているミールキットは便利ですが、量が少なめで割高だと感じるなら、豆腐や野菜などでかさ増しするのもいいと思います」。

・毎日みんなが家で食事をするので、配膳や食器下げの回数、量が増えてしまう
「毎回の配膳などを少しラクにするには、ダイニングテーブルの位置をキッチンに近づける、ファミレスのようなカトラリーセットを作ってテーブルに置いておく、食器は調理道具や保存容器を兼ねるものを選ぶなど、簡単なひと工夫で時間や労力を減らすことができます。私の家では、炊飯器、米びつ、しゃもじ、茶碗、保存容器を縦1列のIラインに並べて収納しています。そうすることで、ごはんを炊く・茶碗によそう・残ったごはんを保存容器に詰める、という一連の作業が移動せずでき、時短になっています」。

・料理回数の増加に伴って、食材の買い出し回数も増えてしまう
「買い出しは意外と大変な作業です。買い出し回数を減らすには、自宅まで食材などを運んでくれる食材宅配サービスやネットスーパーを利用するのがおすすめです。定番品や自動注文や、お気に入りに登録しておきましょう。また、冷凍品や缶詰め、根菜など長期保存ができるものを活用する、作り置きのレシピを多く取り入れるなど、買い出しの回数を減らす工夫はいろいろありますよ」。

・家族と一緒に料理をする機会が増えたけれど、キッチンが狭くて使いづらい
「家事シェアやお手伝いを…と思っても限られたスペースで作業をするのは大変です。そんなときは、レストランの厨房のように、作業ごとにキッチンでの立ち位置を決めましょう。そして、よく使う調味料は先に調理台に並べておき、手に取れるようにしましょう。キッチンで家族同士がぶつかってしまうことを防げます」。

【洗濯の悩み】

・ウイルスが気になり、洗濯の回数や量が増えてしまう
「この時期、ウイルスが気になり、洗濯をすることが増えました。洗濯の際はこれまで標準洗いとおしゃれ着洗いできっちり仕分けをしていたご家庭も多いと思います。しかし、それぞれの量が中途半端な場合、洗濯機を別々に回すと洗濯回数が増えてしまいます。そこで私は、おしゃれ着も、あまり繊細なものでなければ洗濯ネットを二重にして他の洗濯物と一緒に標準洗いしてしまいます。ネットのおかげで、ある程度ダメージは防げます。そして標準洗いのものも、あまり汚れていなければおしゃれモードで洗ってしまいます。仕分けの境界をきちっとせず曖昧にすることで、洗濯の不安を減らせます」。

本間さん流家事がはかどる術とは?

家事の悩みを解決することで家事がはかどりますが、さらにモチベーションを上げるテクニックはあるのでしょうか。本間さんによれば、

「我が家では、家事がはかどるBGMを流しています。運動会で流れる「天国と地獄」などは、家族みんなのやる気がわいてきたりしますね。これは、家事シェアの際にもおすすめです。スマートスピーカーやYouTubeを利用すれば選曲や音楽を流すのも簡単です。また、照明を『集中しやすくなる』『やる気を出す』といわれている昼光色に切り替えるのも、自分の中で家事スイッチが入ります。家事のやる気が出ないときには、ぜひ五感を活用して気分を変えてみてくださいね」。

ちなみに昼光色は、少し白っぽく青みがった明るい色のこと。「ちゅうこうしょく」と読みます。 青みがかった光は脳を覚醒させる効果があるといい、集中力を高めるのに良いとされています。やることが多くて、ついイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、工夫を知っておくことで、家事への負担が少し和らぎそうですね。


今回の取材では、コロナ禍での家事のお悩みとその解決法とともに、家事を楽しんでモチベーションを上げるコツを、本間さんに教えていただきました。在宅時間が長くなっている今、「おうち時間」を楽しく快適に過ごすことの重要性も高まっています。家族で過ごす時間が増えた今こそチャンスと捉え、家事の負担を減らす工夫を実践してみてはいかがでしょうか。

<取材・監修>

知的家事プロデューサー 本間朝子
自身が仕事と家事の両立に苦労した経験から、 ムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案。 毎月「時短家事セミナー」を無料で自主開催している。 テレビ出演・著書多数。 オンライン上で交流しながらみんなで家事をするコミュニティ「家事トモ☆サロン」を運営している。
http://honma-asako.com/

画像:Getty Images

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