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知的家事プロデューサーに聞いた!効率化できて家事を楽しむための工夫とは?

(2021.4.27)
コロナ禍で、家族の在宅時間が増えたことで、家事について新たな悩みを抱いている方も多いのでは? 家事は一人で抱え込むのではなく、同居する家族と家事シェアをすることで負担を軽減できます。そんな家事シェアのことや、便利グッズや家電を活用した家事の悩みの解決法について、前回に引き続き、知的家事プロデューサーの本間朝子さんに教えていただきました。本間さんの周囲でも好評だという便利グッズや家電も紹介します!

(※この取材はオンライン会議ツールを使用し、リモートでインタビューしたものです)

在宅時間を家事シェアにつなげよう!

「コロナ禍で、在宅時間の長さに比例し、家事のストレスや負担が増えて疲れた」という話を聞く機会が増えました。それが夫婦喧嘩につながってしまうケースもあるようです。しかし、「在宅ワークには実はポジティブな面も多いんですよ」と、本間さんは語ります。

「夫婦や家族で過ごす時間が増えた分、夫や子どもの家事参加が増えたとか、家事シェアができるようになって、家族の絆が強くなったというご家庭のお話もよく聞きます。また、家にいる時間を有効活用して、それまでより丁寧な家事ができるようになったという声もありました。確かに、家事ストレスの発生源になるなど、在宅ワークに伴う課題もありますが、『これまで抱えていた家事の問題を解決したり、家族みんなで家事のスタイルを変化したりできるチャンスの時期』と捉えるようにすることで、在宅期間中に家事について前向きになれた方は多いのではないでしょうか」。

家事に関する考え方やスタイルを、家族と一緒に切り替えれば、在宅ワークの良さを享受しやすくなりそうです。とはいえ、家事参加や家事シェアを家族に促しても、なかなかうまくいかない……という場合もあるはず。そんなときに効果的な方法はあるのでしょうか?

「もともと家事はひとりで抱えがちなもの。必要だけれど見過ごされがちな『名もなき家事』という言葉が最近よく使われますが、自分以外の家族が認識していない家事の存在によって、負担や不満がたまってしまいやすいとされています。これを防ぐために重要なのは、『家族が見ていないところで、ひとりで家事をするのはNG!』ということ。名もなき家事に気づいてもらえるよう、家族の前で家事をしてアピールすることをオススメします」。

このほかにも、「家族に家事参加や家事シェアを促すコツは、いろいろありますよ」と話す本間さん。

「家事シェアがうまくいかない理由として、意外に多いのが『普段家事をしていないと、参加するタイミングがわからなくて居心地が悪い』ということ。この解決法として、家庭内で『家事タイム』を作り、家族の団結力を強くしてみるのはいかがでしょうか。『毎週○曜日の○時からは家事タイム! 終わったら今週のごほうびは○○!』と、時間や目標を決めると、参加のタイミングがわかりやすく、モチベーションも上がります。また、評価されることや褒められることがわかっていると、家族もより参加しやすくなるので、家族の家事のやり方が気になっても、責めずに感謝を伝えることを心がけたいですね」。

ひとりで家事を抱え込んでイライラするのは、家族みんなにとっても良くないこと。在宅時間の増加を家事シェアにつなげて、もっと負担を軽くできたらいいですね。

しなくてもいい家事ってどんなもの?

家事のお悩みの解決法として、家事シェアについてお聞きしました。しかし、実は、家事の悩みは、気づかないうちに家事をやりすぎていたり、完璧に家事をこなそうとしてプレッシャーを感じていたりすることも原因なのだそう。家事の中には、しなくてもいい家事もあるようで…本間さんに、しなくてもいい家事の判断基準を聞きました。

「『家族のために』と気を使ってやってあげている家事は、もうやめていいのではないでしょうか。例えば以前、『子どもがいつもTシャツと肌着、ズボンと下着などを重ねて脱いだまま洗濯機に入れるので、それを全部1枚ずつばらして洗濯するのが大変です』と相談されたことがあります。その人には、『そのまま洗濯して、干して、本人に返したらいいのでは』とアドバイスしました。実践してみたら、お子さん自身で困ることを自覚したようで、その後は1枚ずつ脱ぐようになったそうです。ちゃんとしないと本人が困る家事は、そのままにして、困ることを体験してもらう方が効果的なのかなと思います」。

なるほど。これはしなくてもいい、というのはどのように判断すればいいのでしょうか?

「まずは家事リストを細分化すること。リストを作ると『この家事はしなくても大丈夫かも』というものが見えてくると思います。しなくてはいけない家事は、家事シェアでひとり当たりの負担を減らせると理想的ですね。また、担当分けをした家事リストは、共有スペースに貼って、それぞれ本人がやるべき家事を明確化しましょう。リストにまとめると、何をしなくてはいけないか、何が終わったのかがひと目でわかります。自主的にやるのが難しい場合は、家族みんなでゲーム感覚で家事に取り組むのもいいでしょう」。

おうち時間を快適にしてくれる家事に役立つグッズや家電

最近は、日々の家事をラクにしてくれるグッズや家電が増えてきました。人気のお掃除ロボットなども掃除機をしょっちゅうかける手間が省けて便利です。このような便利なものを上手に活用することで、家事の悩みは軽減されるはず。ここでは本間さんが在宅期間に個人的に新しく取り入れた便利グッズや、本間さんの周囲で好評だという家電についてお聞きしました。

・フードウォーマー
「在宅ワークでデリバリーを利用する機会が増えた方も多いと思いますが、お弁当やピザなどは冷めてしまうと美味しさが半減。フードウォーマーがあれば、料理が保温できて、家族の休憩時間が少々ずれても、あたため直しせず済むので便利です。

・温泉卵メーカー
「温泉卵を添えるだけで華やかになる料理が多い! と個人的に思っているので(笑)、温泉卵メーカーはオススメですね。以前は冷蔵庫に生卵と温泉卵をそれぞれ常備していましたが、これを買ってから、生卵1種類だけ買えば済むようになり、省スペースにもつながりました」。

・ホームベーカリー&電動ナイフ
「家で簡単においしいパンを作れるホームベーカリーの売れ行きは好調なようです。外出しなくてもおいしいパンが食べられるのはうれしいですね。アツアツの焼きたてパンは、切るのが難しいので、電動ナイフを購入したところ、一瞬できれいにカットでき、買って良かったと思っています」。

・温度設定ができる電気ケトル
「こだわってコーヒーやお茶を淹れたり、赤ちゃん用のミルクを作ったりするときは、温度調節機能が備わった電気ケトルが便利です。優雅なティータイムを簡単に楽しめますよ」。

・こすらないでいい洗剤
「ライオンの『ルックプラス バスタブクレンジング』や、アース製薬の『らくハピ マッハ泡バブルーン 洗面台の排水管』、アイリスオーヤマの『トイレのモコモコ泡スプレー』など、こすらず、かけて放置しておくだけで汚れが落ちる洗剤も、手間が省けるので好評です」。

・生ゴミが臭わない消臭袋
「ゴミが増えると、ゴミの収集日まで家に置いておくのは臭いが心配ですよね。そんなときは医療や介護の現場で使われている消臭袋を使えば、においから解放されます。ホームセンターや通販で手軽に購入できます」。

・貼ってはがせるシール
「収納ボックスなどの中身をラベリングして、家族みんながわかるようにするなど、家事シェアに役立つシール類。貼ってはがせるシールなら、ケースや中身を替える時もはがすストレスがなく便利です。100円ショップで購入できます」。

「在宅時間が長くなったからこそ、時短グッズや便利家電だけでなく、家事が楽しくなるグッズも積極的に取り入れるようになりました」と本間さん。効率化だけでなく、家事を楽しむための工夫に目を向けてみるのも良さそうですね。


コロナ禍で在宅ワークが増えたこの時期、家事の悩みを解決する方法のひとつとして、家事シェアを紹介していただきました。家族が家にいる時間の長い時期は、家事シェアを実現しやすそう。また、家事の負担を軽減してくれたり、便利グッズや家電も暮らしに取り入れることで、暮らしがちょっと快適に、楽しい気持ちになるはずです。閉塞感に負けず、今こそ家事の負担を減らす工夫や家事シェアを取り入れることについて家族で考え、実践する良い機会にしてみてはいかがでしょうか。

<取材・監修>

知的家事プロデューサー 本間朝子
自身が仕事と家事の両立に苦労した経験から、 ムダな時間と労力を省く「知的家事」を考案。 毎月「時短家事セミナー」を無料で自主開催している。 テレビ出演・著書多数。 オンライン上で交流しながらみんなで家事をするコミュニティ「家事トモ☆サロン」を運営している。
http://honma-asako.com/

画像:Getty Images

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