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花粉や黄砂が気になってもマンション換気はそのまま。カビ対策にも換気は必要

(2019.6.6)

花粉や黄砂、PM2.5(微小粒子状物質)などが飛来するニュースを聞くと、花粉や大気汚染物質が室内に入らないよう換気をストップしたくなります。しかし高断熱・高気密のマンションでは、シックハウス症候群対策などから空気循環を保つことが大切。季節に関わらず換気は必要なのです。また、空気循環が悪いとカビが発生する原因にもつながります。今回は、マンションに必要な換気について解説します。

シックハウス症候群対策のための24時間換気
2003年7月、建築基準法が改正され新築住宅(戸建て・マンションとも)に24時間換気システムを設けることが義務付けられました。原因となったのが社会問題にもなったシックハウス症候群です。シックハウス症候群とは、室内の建材や家具に使用されているホルムアルデヒドなどの化学物質により、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、頭痛、吐き気、湿疹という健康障害が起きることの総称です。

マンションの高断熱・高気密化が進み、冷暖房のエネルギー効率は改善されましたが、化学物質による室内の空気汚染が起こりやすくなりました。すきま風が入る住居では考えられなかったことですが、室内を常に換気することが法律で義務付けられるほど、現在では換気の大切さが認識されています。

マンションには3つの換気方法がある
2003年7月の法改正以前は、マンションの換気方法は物件ごとにまちまちで、統一された基準はありませんでした。24時間換気システムの設置が義務付けられてからは機械換気となり、次の3つの方法で行われています。

・第一種換気
給気、排気ともに機械を用いて行う換気方法。夏場に冷やした空気を排出して、外の温かい空気を取り込んでしまうことによるエネルギーロスを防ぐために、給排気を行う際に熱交換をする「熱交換型第一種換気」もある。

・第二種換気
給気のみを機械で行う換気方法。排気は排気口から自然に排気される。

・第三種換気
壁につけられた給気用のスリーブ(穴)から給気を行い、最後に洗面所など湿気の多い場所に設けられた排気口から外部に機械排気させる。マンションで最も用いられている換気方法で、排気は壁に換気扇を取り付ける方法と、天井に換気扇を設けダクトで室外に排出する方法がある。

アレルギー物質対策
シックハウス症候群を予防するために換気をする必要性はわかりますが、やはり花粉や黄砂、PM2.5が室内に入るのが気になります。そこで、一級建築士の井上恵子さんに、外気からアレルギーの原因となる物質を取り込まない対策を教えていただきました。

「花粉、黄砂やPM2.5などの微粒子対策として、通気口に粉じん対策用のフィルターを装着すると多少の効果は見込めます。フィルターは市販されているのでご自身でも取り付け可能です。一般的なマンションは第三種換気になっていますが、一部のマンションでは給排気ともに機械で制御する第一種換気が導入されています。その場合、各居室の通気口はなくなります。一か所に集約された給気口に高機能エアフィルターを設ければ、微粒子をシャットアウトしやすくなります」

24時間換気をしているので、フィルターには汚れがたまりやすいです。目詰まりをすると正しい換気ができなくなるので、定期的に掃除をすることが必要。取り付けられているフィルターは、交換するものや水で洗い流すタイプのものがあります。給気フィルターを取り外す時は、外気がそのまま室内に入ってくるので24時間換気を一旦ストップして、フィルターの掃除が終わったらまた稼働させましょう。

空気洗浄機を使用している家庭も多いと思いますが、通気口や窓の近くなど外気が入る場所に置くのが効果的です。

カビやダニ対策としての換気
換気は、これから梅雨にかけて湿度が高くなる時期のカビ対策としても重要です。部屋の空気循環が滞ると、カビやダニの胞子が飛散した状態になり、湿度が高くなると一気に繁殖。カビはダニの大好物ですし、カビそのものが真菌症、アレルギーなどの原因になってしまいます。しっかり換気をしてカビが生えにくい環境を作りたいですね。

「24時間換気設備を常に稼働し、お天気の良い日は窓も開けて換気しましょう。24時間換気設備がなくても、換気扇を回す、窓を開けるなど、とにかく換気こそがカビ対策に一番大切なこと」と井上さんからアドバイス。

カビが好むのは「水気の多い場所」「せっけんカスなどカビのエサのある場所」です。浴室、洗面所、押し入れの中や北に面した壁、結露のついたサッシなどがカビ発生の危険個所になります。


カビが生えやすい場所の対策
カビが生えやすい場所ごとにそれぞれどのような対策をしたら良いか、井上さんに換気方法を教えていただきました。

・浴室・洗面所
マンションの浴室や洗面所には窓がないケースが多く、その場合はできれば換気扇は常に回し、使用後は窓や扉を開けて乾燥させます。浴室は入浴後にバスルーム全体を冷水シャワーで冷やすと、残ったせっけんカスなど「カビの原因」を洗い流す効果と、浴室内の温度を下げる効果があります。温度を下げることがカビの繁殖を防ぐことにもつながります。

・押し入れやクローゼット
水を使う場所ではありませんが、内部の空気が滞留しやすく、湿度があると水分の逃げ場がなくなりカビが生えやすくなります。押し入れやクローゼットにすのこを敷いたり、定期的に扉を開けて空気が流れるようにします。

・家具の裏側
家具を壁際ぴったりに置いてしまうと家具と壁の間の空気が流れず、結露が発生するとカビが生える可能性があります。家具を置くときは壁との間に少し隙間を空けておき、なるべくならタンスは北向きの外気と接する壁側には置かないようにしましょう。

「マンションの間取りでは南向きにリビング・ダイニングを配し、寝室は北向きになっているケースが多いです。北側の洋室を寝室として使う場合、衣類の収納場所としてタンスを置きたくなりますが、結露やカビを防ぐ意味でもタンスは置かず、衣類はなるべく造り付け収納(クローゼット)に集約してしまうことをおすすめします。この場合のクローゼットは外気に面する壁に接していないことが条件です」

人は、寝ている間に汗をかき、寝室の湿度が高くなります。マンションの間取りから北側に配置されてしまう寝室の窓は、夏でも結露しやすくなります。こまめに水気を拭き取りカビが生えないように気をつけましょう。また梅雨になると、洗濯物の室内干しが多くなります。湿度を上げないためにも、エアコンや除湿機で除湿をすることが必要です。浴室の乾燥機能を利用するのもおすすめです。

空気の汚れは見えないので、後回しにしがち。健康で快適な環境づくりには、意識的に換気をしてきれいな空気循環にすることが大事ですね。

参照リンク:
厚生労働省「健康な日常生活をおくるために:シックハウス症候群の予防と対策」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei/dl/sick_house.pdf

<監修>

井上恵子
一級建築士/インテリアプランナー 住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 主宰
総合建設会社でマンションの設計・性能評価などを担当したのち2004年に独立。独立後は「安心・安全・快適な住まい」をテーマにwebサイトでの記事執筆、新聞へのコラム掲載、マンション購入セミナーの講師として活躍。
住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所
http://atelier-sumai.jp/

photo: Getty Images

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