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「バーチャルトラベル」って? 家にいながらストレス発散できる休み方

(2021.10.22)

旅行や大勢で集まるイベントが制限され、おうち時間が長期化する中、どのように楽しみを見つけ、ストレスを発散していますか? これまで旅行でリフレッシュしていた方は多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、インターネットを使った「バーチャルトラベル」です。自宅でも想像以上に楽しめる「新しい旅のスタイル」として人気が高まっています。旅行が好きな方はもちろん、おうち時間が長く、休みと仕事のメリハリがつけられないという方はリフレッシュ方法の一つとして体験してみては?


楽しみ方いろいろ、バーチャルトラベルとは?
インターネットを利用し、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などで国内外の観光スポットなどを訪れることができる、仮想的、擬似的な旅です。国内の旅行会社のサイトには1,000件を超えるツアーが紹介され、動画検索サイトにも世界各地のさまざまな動画を見つけることができます。バーチャルツアー、オンラインツアーなど呼び方は統一されていませんが内容は同じです。

実際の旅行にかわる手段として登場したバーチャルトラベルですが、本当に現地を歩いているような感覚になったり、Zoomなどのコミュニケーションツールを使い現地ガイドとやり取りができるなど、距離感を感じさせない工夫やバーチャルならではのサービスに、新鮮さと楽しさを感じる人が増えています。

<バーチャルトラベルのメリット>
・時短:移動時間がないので複数都市をテンポよく視聴できる
・安全:普段は入れない場所や危険なエリアを見ることができる
・低価格:実際に旅行をするよりかなり割安
・言語:日本語ガイドが多数あり、外国語ができなくてもツアーを楽しめる
・バリアフリー:高齢者も赤ちゃんがいる方も、ハンディキャップのある方も、誰でも分け隔てなく参加できる

インターネットを利用するので、スムーズに視聴するには通信スピードや再生可能なブラウザなどの環境が必要です。簡単にバーチャルトラベルを体験したい方は、観光局などの名所ツアー(無料)がおすすめです。
実際の旅行では、せっかく行ったのに天気が悪く綺麗な景色を見られなかった…ということがありますが、バーチャルトラベルならベストなタイミングで撮影された美しい映像を堪能できます。5〜10分と短時間なので、空いた時間に気になるスポットを気軽にチェックできます。

おすすめは臨場感を味わえるライブツアー
最近、コンテンツが充実しているのが有料のバーチャルトラベルです。価格は数千円で時間は1〜2時間程度。コンテンツは、ケニア、インド、ハワイなど複数都市を一気に巡る世界一周旅行や世界遺産ツアーのほか、有名占い師によるオンライン占い、ワイナリー見学などさまざま。中でもライブツアーは、現地にいるガイドとつながり、ガイドが撮影する動画を見ながら一緒に街歩きをしている“ライブ”感覚を味わえます。

今回記事を監修していただいた「働きながら30カ国以上を旅する、アラフォーひとり旅女子」の平塚智恵さんがおすすめしてくれたツアーは、世界のお祭り。
「無数のランタンが夜空に幻想的に浮かぶ、タイ・チェンマイのコムローイ祭りなど、年に一度のお祭りにもオンラインなら気軽に参加できます。ライブツアーならこの上なく、臨場感が味わえるのでおすすめですね」。
お祭りのライブツアーの数は多くはないようですが、探してみる価値はありそうです。
そのほか、ライオンやカバ、キリンなどに会えるサファリライブツアー、アウシュヴィッツ強制収容所をめぐるスタディツアーなども、臨場感が味わえるライブツアーだそうで、おすすめとのこと。

また、ライブツアーの醍醐味が、チャットボックスに「今日の気温は?」「そこにあるアイスクリームの値段は?」など、質問をしたり、ガイドと会話ができること。ときには回線状況が悪いエリアがあったり、スムーズに進行できないハプニングに遭遇することもありますが、これも旅の醍醐味。街ゆく人のマスクの有無や夜間の混雑状況など、「今」の様子を垣間見ることもできます。

いずれのツアーも観光する都市との時差や季節、イベントなどにあわせて開催日時が決定します。その中から、参加したいツアーの開催日をチェックしてオンラインで予約手続きをすると、視聴リンクがメールされます。当日の開始時間になったらそのリンクから参加します。

家族や友だちと貸し切りツアーも可能

家族や友だちだけでツアーを貸し切ることもできます。この場合、参加者は自分たちだけなので、カメラやマイクをオンにしてワイワイ盛り上がれます。また、ツアーは、大型画面やプロジェクターで投影して、家族や仲間と一緒に見ることができます。
アフリカのサファリツアーなら、大自然でアクティブに動く動物を大きな画面で見ることで、子どもと一緒に興奮できそう。また、実際のツアーには参加が難しい高齢者でも、同じ体験ができるので、おじい様やおばあ様を誘ってみるのもよいかもしれません。
実際に一緒に旅行をするのが難しくても、スクリーンショットで記念写真撮影するなど、共通の思い出づくりができるのも楽しいですね。

お土産付のツアーもあります。ツアー後に、現地の紅茶などツアーに関わるアイテムが自宅に郵送されてきます。一緒にツアーを楽しんだ仲間との共通の話題を楽しめるだけでなく、しばらく旅の余韻に浸れます。

観光だけじゃない! 現地でショッピングやオンラインレッスンも
バーチャルトラベルの楽しみは、名所観光だけではありません。
海外ホテルや人気店など、現地でしか手に入らないアイテムのお買い物ツアーもあります。オンラインでつながった現地ガイドとお店に行き、オリジナルバックやTシャツ、ジャムなどお目当ての物を探してもらったり、気になった物があればサイズや値段を聞くことができます。事前に品物リストが送られてくる場合もありますし、ツアー中に見つけた物をガイドに購入して送ってもらうこともできます。

国内旅行でも例えば、ぶどう農園が企画するツアーで、収穫期のぶどうを画面越しに見ながら擬似的なぶどう狩りをして、選んだぶどうを配送してもらうサービスがあります。
ただし、配送には送料がかかるほか、食品や壊れやすい物には、送ることができないものもあるので、参加の際に確認が必要です。

何かを学びたいという方には、イタリアで学ぶ料理レッスンやワイナリーのワイン講座、美術館でアート講座というように知的好奇心を刺激するツアーはいかがでしょうか。ワイナリーや酒蔵では、普段は見学することができない蔵の中を見せてもらえるなど、バーチャルトラベルだからできる嬉しい特典付きです。

さらに旅の満足感を高める工夫

ライブツアーは充分臨場感を得ることができますが、ちょっとした演出を加える事でさらに気分を盛り上げることができます。
例えばハワイツアーに参加する場合は、ハワイの飲み物や食べ物を準備する、服装をリゾートスタイルにする、BGMを波の音にする、ココナッツの甘いルームフレグランスを漂わせる、など。
ツアーによっては、指定日までに申し込むと自宅に訪問国のワインや紅茶が届き、フレーバーを楽しみながら参加できるものもあります。

さらに、機材を購入する必要はありますが「VRゴーグル」を装着すれば、なかなか行くことができない秘境や天空で360度の没入感を味わうことも。
ほかにも、現実世界と仮想世界を融合することで、現実にはないものを知覚できるというXR技術を使ったバーチャル空間で、観光やショッピングを楽しめ、交流ができる新感覚のサービスも開発されているそうです。

バーチャルトラベルの場合、ライブ配信が主です。雰囲気を盛り上げることも満足度を高める工夫になりますが、ライブ配信の動画はインターネット環境を整えておく必要があります。ライブ配信の場合、1時間で約600MBの通信量(目安)が必要です。スマホのプランでは、月間の7GBのパケット制限や、ポケットWi-Fiの場合、3日間で10GBなどの使用制限もあるため、申し込む際は、通信量についても考慮しておくと、安定した配信を楽しむことができます。

ある旅行会社のサイトで、バーチャルトラベルを「旅の革命」と表現しています。生活が大きく変わる中で、移動を伴わずに旅のエッセンスを味わえる、新しいスタイルが始まっているのかもしれません。
気軽に日常から離れられ、旅行の高揚感や刺激を得られるバーチャルトラベル。家にいながらも、好奇心が満たされ、気分をリフレッシュできるだけでなく、近いうち実際に旅行ができるようになったときの予習として活用するのも良いかもしれません。


<監修>

平塚 智恵
海外女子一人旅ガイド。社会人になってから、働きながら30カ国以上を訪問。現在、ブランディング会社を立ち上げ、企業のブランディング・クリエイティブに携わる一方、年間3回以上海外へ出かけ、旅しながら働く「ワーケーション」を実践中。


画像:Getty Images

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