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旅も仕事も! ニューノーマル『ワーケーション』なら一度に全部楽しめる

(2022.8.31)

コロナ禍も早3年目。いまだに収束せず、せっかくの休日も旅行を控えて、家で過ごすという人が多いのではないでしょうか。しかし、状況を見ながら対策を変えるなど、コロナ禍との付き合い方も変化しています。

働き方改革など、現在はワークスタイルにもさまざまな変化が見られます。その一つとしてテレワークがあります。とくに新型コロナウイルス感染症の流行によってテレワークが急速に浸透したことで、休暇の過ごし方にも変化が。中でもテレワークの類型であるワーケーションは、これまでと違うスタイルでより充実したバケーションを楽しめると注目されています。海外旅行はまだ行きにくいけど、自然を感じながら気分を変えて仕事をしてみるのは、気分転換になること間違いなし。今回は、仕事も旅も楽しめるワーケーションについて紹介します。


テレワークで注目のワーケーションって?
「ワーケーション」とは、「ワーク(労働)」と「バケーション(休暇)」の組み合わせから、2000年代にアメリカで作られた造語です。今の日本では、観光地やリゾート地など、普段の職場とは異なる地域に滞在し、仕事と休みのバランスをとりながらその地域ならではの体験や活動を行う、企業合宿や研修を行うという過ごし方が含まれます。
日本でもここ数年いくつかの企業や自治体が導入に取り組んでいましたが、新型コロナウイルス感染症の流行以降、都会の密を避けて自然豊かな地方を志向する動きと、オフィスに行かなくても仕事ができるテレワークの定着が進んできていることもあって、世間のワーケーションへの関心が高まってきています。

これまでの日本では、年末やお盆、ゴールデンウィークなど、特定の時期に一斉に休暇を取得する特徴がありました。このスタイルだと、特定の時期に集中して混雑や密が生じやすい傾向があるほか、国内旅行消費額の伸び悩みの原因にもなっているのだとか。新型コロナウイルス感染症の流行やテレワークなど、働き方の多様化で、特定の時期に偏らない休暇の取り方としてワーケーションへの関心が高まっており、観光庁もワーケーションを推進しているそう。そこで改めてワーケーションとはどんなことで、どんな場所でできるのかなど、ワーケーションの“実際”を見てみましょう。

どこにいても仕事ができるというのがテレワークです。雄大な自然の中で、家族と同じところに滞在しながら、テレワークなどで仕事ができます。
日本国内だけでなく、海外でのオン・オフだって例外ではありません。

テレワークでは、旅だけでなく、愛着ある地元を離れることなく希望の仕事ができるのもポイント。また、海外で勉強したい場合は、日本の会社を辞めずにその願いを叶えられるほか、仕事をしながら現地の語学や文化を学んでスキルアップができる可能性も。

最近では、Wi-Fiやワーキングスペースが完備されたホテルに宿泊できる「ワーケーション用ツアー」などを展開している旅行会社もあります。
これなら、ホテルで仕事をこなしたあと、オフタイムには観光を楽しむという、テレワーク時代の新しい働き方、オフタイムの過ごし方ができます。
テレワークが可能で、バケーションも楽しめる場所は…? 国内のワーケーション情報を紹介します!



<地域別ワーケーション情報>
さまざまな地域を旅しながら仕事もできる…そんな夢みたいなことが実現できるのもテレワークが確立してきたからこそ。しかし、どんな場所でワーケーションが可能なのでしょうか。日本国内のおすすめワーケーション情報をピックアップしました。

・新潟県妙高市
妙高戸隠連山国立公園という大自然に恵まれた妙高市。その豊かな自然の中には企業研修などができる施設も。また今後、観光地周辺にテレワーク研修交流施設も整備される予定もあり、家族とともに自然を満喫しながら、仕事もできるワーケーションにおすすめのエリアです。

・福井県福井市
福井市の海辺に2019年4月に開設された「KOSHINO SATELLITE OFFICE」。日本海まで徒歩0分という間違いなくリゾートを満喫できるロケーションが魅力です。海水浴場のほか、キャンプ場や温泉などもあり、リフレッシュと仕事を両立できます。

・長野県茅野市
長野県の八ヶ岳の西麓に広がる高原都市、茅野市。八ヶ岳のほか、蓼科、白樺湖、車山など大自然に恵まれた環境は、ゆったり仕事をしたい人にはうれしい場所。ワークラボ八ヶ岳のほか、蓼科には企業やデジタルノマド向けに、大自然を利用した多彩なアクティビティとワーク環境が充実しています。都会の喧騒を離れつつ、仕事はこなしたいという人の願いを叶えてくれるはず。

・鹿児島県錦江町
年中あたたかな海浜エリアにはビーチが、さらに避暑地でもある高原エリアは、千畳敷の川や広葉樹の森など自然がいっぱい。黒毛和牛や地鶏、マンゴーなど地元のおいしいものも多く、地域の味を堪能しながら仕事もはかどりそう。

このほか、京都府の港湾都市・舞鶴市のコワーキングスペース「Coworkation Village MAIZURU」や、三菱地所がサテライトオフィスをつくるなど企業誘致が盛んな和歌山県、「コンパクトなとっとりで‟つながる”ワーケーション」がコンセプトの鳥取など、全国でワーケーションが展開されています。


テレワークが生み出す可能性にはどんなものがある?
テレワークは、場所や時間にとらわれずに仕事をするスタイルのため、リラックスして仕事に打ち込めることも。さらにワーケーションであれば「終業後のバケーションを楽しみたい」という気持ちが、生産性やモチベーションの上昇につながったりすることが期待できます。
例えば、温泉地なら、終業後に温泉に入ってゆっくりくつろげるほか、旅先によっては観光や地域の人たちとのコミュニケーションも楽しめるでしょう。

また、普段は日々の仕事に忙殺されていたり、夫婦や家族・友人間の休みが合わなかったりして、ゆっくり過ごす時間が取れないという人も、テレワークやワーケーションを上手に利用すれば、仕事を溜めずに家族や友人と一緒に休暇を過ごせます。
テレワークやワーケーションは、ワークライフバランスの向上を促す働き方と言えるのです。

さらに、企業はテレワークやワーケーションを導入することで、多様な人材の確保、社員の離職防止、コロナ感染症や災害など有事の業務継続、テレワークをトリガーとした業務の見直しと改善、企業の魅力アップなど、多くの効果が期待されます。コワーキングスペースや地域交流を通じた異業種ネットワーキングと、ネットワークを活用した新たな事業創出効果も見逃せません。
また観光業界や旅行業界、地方自治体にとっても、withコロナ時代の地域経済の下支えや、平日の観光地の活性化、地域の関係人口の増大、空き家・空きオフィス対策などにつながる大きな可能性があるでしょう。


ワーケーションで気をつけるべきことは?
新たな可能性やメリットが多いワーケーションですが、気をつけておきたいこともいくつか挙げられます。

<会社の就業規則、セキュリティポリシーなどの確認>
場所を問わずどこでもテレワークが許可されている会社は全国的にはまだ少数派。社内の情報を社外に持ち出すことが許可されていない会社もあります。まず社外のどこであればテレワークが許されているのか確認することが、ワーケーション先を検討する上で必要です。確認の上まだワーケーションを実施できる状態でなければ、組織的なトライアルを出張ベースで実施し、その効果を検証することから始めてもいいかもしれません。

<費用負担>
勤務先がワーケーションを導入したとしても、旅費や宿泊費、通信費などは個人負担というケースも多いです。特に、海外では通信費が高額になる恐れもあるため、事前に会社の規則などを確認しておきましょう。

<テレワークが可能な環境か>
旅先に必ずしもテレワークの環境が整っているとは限りません。場合によっては、インターネット環境がないところや、回線速度が遅い宿泊施設などもあるでしょう。また、企業側にとってのデメリットとして、インターネット上のセキュリティリスクの高さも考えられます。

<仕事とプライベートの線引き>
テレワークは、人によっては仕事とプライベートの線引きが難しく、長時間勤務になりやすいとも言われています。急な仕事が入って思うように休めなかったり、バケーションを優先して仕事がおろそかになってしまったりするケースも。個人のマネジメント能力や、企業側の適切な進捗確認などが必要になります。
事前に、旅先でする仕事と会社でする仕事を事前にしっかり分けておく、自分以外に替えが利かない業務は出発前に片づけておくなど、ゆとりを持って準備をしておきましょう。そうすれば想定外のことが起こっても柔軟に対応できるはずです。

<ワーケーションに対する周囲からの理解>
ワーケーションを利用する際は、周囲からの理解も重要です。関係者や取引先にワーケーションのことを伝え、海外の場合はタイムゾーンなども考慮して、スケジュールを調整しなければなりません。

<新型コロナウイルス感染症対策の徹底>
ワーケーションは移動を伴うため、新型コロナウイルス感染症拡大の恐れも指摘されています。旅先の感染症対策を確認し、自分でも対策や予防を徹底しましょう。


新型コロナウイルス感染症により多くの人たちが得た在宅勤務の経験は、テレワークやワーケーションなど、より柔軟な働き方について考えるうえで役立つはずです。ニューノーマルを受け入れ、慣れていくことで、これまでとは違う自由な働き方の変化を楽しめるようになるかもしれません。新しい働き方や休暇の過ごし方など、今後の広がりに注目したいですね。

参考:
https://japan-telework.or.jp/tw_about-2/workation/

<監修者>

一般社団法人日本テレワーク協会(Japan Telework Association)
協会理念は、「ICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方であるテレワークを、広く社会に普及・啓発することにより個人に活力とゆとりをもたらし、企業・地域が活性化できる調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与する」こと。テレワークに関するコンサルティングやテレワーク関連シンポジウム・セミナーの実施など、テレワークに関する活動はもとより、近年ワーケーションについても同様に活動している。
https://japan-telework.or.jp/

photo: Getty Images

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